
「なんだか最近、うちの子怒りっぽいかも…」
そんなとき、しつけや運動不足を疑う方が多いと思いますが、実はごはんの内容が関係していることもあるんです。
今回は、犬の「行動」と「栄養」の関係について、解説していきます。
タンパク質の摂りすぎは、ちょっと注意?
犬のごはんといえば「高タンパク」が良いイメージがありますよね。
でも、実はタンパク質の摂りすぎが攻撃的な行動を引き起こすことがあるってご存知でしたか?
これは、タンパク質を多く摂ることでアミノ酸の濃度が高くなりすぎてしまい、トリプトファンという栄養素が脳に届きにくくなるからと考えられています。
トリプトファンは、「セロトニン」という心を落ち着かせる神経伝達物質のもと。
それが足りなくなると、イライラや攻撃的な行動につながることもあるんです。
実験でも明らかに
ある研究では、タンパク質量の違う食事を犬に与えた実験がありました。
その結果、低〜中タンパク(18〜19%程度)の食事をしていた犬のほうが、攻撃的な行動が減ったという報告があります。
「多ければ良い」と思いがちなタンパク質ですが、バランスが大切なんですね。
炭水化物が心の安定をサポートする?
炭水化物も実は、犬の心に関係しています。
大麦などの雑穀やさつまいもなどの炭水化物を摂ると、トリプトファンが脳に届きやすくなる働きがあると言われています。
その結果、セロトニンが増え、気持ちが落ち着くサポートをしてくれるんです。
DHAで頭のキレもアップ?
脂肪のなかでも注目したいのがDHA(ドコサヘキサエン酸)。
これは、記憶力や学習能力、トレーニングの吸収にも関わる栄養素で、問題解決能力や認知機能を助ける効果が報告されています。
若い犬のしつけ中にも、シニア犬の脳の健康サポートにもおすすめです。
今日から試せる!おすすめの食材
- トリプトファン:鶏むね肉、ゆで卵
- 炭水化物:雑穀、さつまいも、かぼちゃ
- DHA:サバ、さんま、ブリ
※初めての食材は少量から、アレルギーに注意して与えてくださいね。
まとめ
犬の行動や性格は、しつけや環境だけでなく、「ごはん」が大きく影響しています。
ちょっとした食事の見直しで、落ち着いた性格やしつけのしやすさにつながることも。
「最近ちょっと気になるな…」と思ったら、ぜひ食事バランスを見直してみてください。