
免疫力を高めることが大切だとよく聞きますよね。では、愛犬の免疫力を上げるためにはどうしたらよいのでしょうか?
このコラムでは免疫力について解説していきます。
免疫・免疫力とはなに?
免疫とは、体に入ってくる細菌やウイルスを体の外に出そうとする体に備わった防御システムです。
例えば、花粉アレルギーでは、花粉が体にとって不要なものと認識され、鼻水やくしゃみを通して体の外に排出されます。
免疫力とは、その体に不要な「異物」から体を守る力のことを言います。
免疫の基本的な仕組み
免疫には自然免疫と獲得免疫というものがあります。
体の中に知らない「異物」が入ってくると攻撃を行います。このように体が自然に反応することを自然免疫といいます。
獲得免疫は、同じ異物が2回目に体の中に入ってきたときに、すぐに反応してくれるものをいいます。
免疫力が下がるとどうなる?
免疫力が下がると、細菌やウイルスから体を守る力が弱まり、病気にかかりやすくなったり、症状が重くなったりします。免疫力は体の防御システムそのものであり、これがうまく働かないと病気が進行しやすくなります。
特に子犬は病気にかかった経験が成犬より少ないので、獲得免疫が乏しいです。なので、病気にかかりやすかったりします。産まれた直後は母犬の母乳に含まれる抗体があるので、生後45日から90日くらいまでは守られていますが、その後は注意が必要です。
シニア犬は加齢によって、免疫細胞がうまく作られなくなったり、生活習慣の影響で免疫力が下がってしまいます。
免疫力を高めるメリット
免疫力を高めるメリットは様々あります。
- 感染症や病気にかかりにくくなる
- 病気からの回復が早くなる
- 体調がよくなり活発になる
- アレルギーの緩和
免疫力の上げ方
免疫力を上げるには様々なアプローチがあります。
食事
栄養バランスが整ったフードを与えたり、添加物の少ないフード選びが大切です。使用されている原材料を確認してみましょう。ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンB6、亜鉛などは、免疫力をサポートする栄養素です。これらは、細胞の健康を保ったり、免疫細胞が正しく働くのを助けてくれる成分です。
また、お腹の調子を整える乳酸菌や食物繊維が配合されているフードもおすすめです。腸内環境を整えると免疫力がUPしますので、チェックしてみましょう。
もしサプリメントを活用する場合は、過剰摂取すると逆に効果が無くなる可能性がありますので、かかりつけの獣医師に相談してみてください。
生活習慣
適度な運動をしましょう。
小型犬であれば1回20〜30分1日2回の散歩を、中型犬・大型犬であれば1回30〜60分程度の散歩を1日2回〜3回程度行いましょう。
※運動のし過ぎもよくないので、徐々に調整しつつ様子を見てください。
また、ストレスを溜めない環境づくりも大切です。ストレス発散に遊んだり、安心して落ち着ける環境を作る、飼い主とのコミュニケーションも大事にしてください。
さらに良質な睡眠も重要です。安心して眠ることのできる環境を整備しつつ、日中は適度に運動を行って、夜はぐっすり眠れるようにしましょう。
人は笑うと免疫力があがる?
人は笑うと免疫力が上がるといわれています。
理由としては、ストレスが軽減されることや、脳や自律神経のバランスが整って、血行が良くなるからという理由だそうです。
犬は人のように笑っているか分かりませんが、楽しい時間を増やしてあげることで、免疫力が上がるかもしれませんね。
要注意!免疫力が下がっているサイン
免疫力が下がると、全体的に元気がなくなったり、病気にかかりやすくなります。また、目に見えて下痢などの消化器症状が現れることもあります。
その際には早めにかかりつけの動物病院へ受診してくださいね。
まとめ
免疫力を高めるには毎日の積み重ねが大切です。
一気に全部やろうとすると飼い主さんも愛犬も疲れてしまいますので、少しずつ意識をして、健康な毎日を過ごせるようにしましょう。